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・右下の方にあるカテゴリの、一番上の記事
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ご来店ください。
・ブログ内で、過去に修理した作業内容や価格
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同じ修理内容でも対象商品の状態や仕上げ方などによって
価格や納期は変わります。
あくまで目安として
参考にしていただくために公開しておりますので
予めご了承ください。
・2014年4月より前の記事では
その当時の消費税率5%で価格表示してありますが
実際にはご来店時点での消費税率で
対応させていただくこととなります。
・当店は予約制ではありませんので
営業時間内のご都合の良い時に、修理したい商品と
どんな修理にしたいかという構想を持って
ご来店ください。
場合によってはお客様が集ってしまうこともありますが
その際は、携帯電話をお持ちの方には
店外で他の用事などをしてお待ちいただき
受付の順番になったら、ご連絡させて頂いております。
2019年09月07日
シルバーバックルのベルト交換
こんにちは
今日は元のシルバーのバックルを使った
ベルト交換についてご紹介します
要はベルトを作成したという事になりますね
今回修理前の写真を撮り忘れたので
これは修理後の写真です
手前のベルトが元のものですが
このように、裏の合皮が劣化で割れてしまい
かなり弱っている状態でしたので
バックルだけ残してベルトを新調させていただきました
左が旧ベルト、右が新ベルトです
元と同じように膨らみある仕上げを希望されたので
出来るだけ近づけてみたつもりですが
こうやって比べると違いますね・・・
というのも、すこ~しだけ言い訳させてもらいますと
今回元のベルトは
表のみが革で、中の芯は不織布
裏は合皮を使用されていました。
新しいベルトには、表裏、中の芯
すべてに革を使っているという事もあって
ノギスで計った時は同じ厚みでも
中の芯の弾力がない分、
革だけ使ったベルトの方がふくらみが無い感じに仕上がりがち
という事情がございます
旧ベルト 新ベルト
オーナー様から特に
材料の指定があったわけではないのですが
ひねりての性分として、
出来るだけ劣化しにくく、修理しやすい材料を
選びたくなってしまうものですから
今回も中の芯はスポンジでも良かったところを
あえて黒色の床革を使って仕上げました
元のベルトは
合皮や不織布の切り口をしっかり覆う必要があるので
コート剤を厚塗りして仕上げてありましたが
新しいベルトには
すべて中まで黒色に染まった革を使ったので
コバもふのりと無色の蜜蝋で磨き上げて仕上げてあります
そのため、劣化が進んできた時に
毛羽立つことはあっても以下のように
パキパキに割れてくるような状態にはなりません
元のベルトの劣化したコバ
新しいベルトのコバ
毛羽立って来たら革が劣化しすぎてない限り
再度ロウで磨き直すことでつるつるのコバに戻すことも可能で
ひねりてとしては、手直ししやすい仕上げなんです
表は継ぎ目なしの1枚革を使ってますが
裏は在庫のサイズの兼ね合いで継ぐ必要があったので
あえて背中側で無くお腹側の脇腹よりにしました
よっかかったりして擦れやすい背中より擦れにくいかなぁ…?
と思っての事ですが
効果のほどは分からない程度の事かもしれません
表の革は全体にしぼ入りの
オイルがたっぷり入った栃木レザーです
ところどころに入った天然の筋が
自然に出来た模様のように見えるところは
革ならではの味わい深い魅力だと思います
ベルト交換(ロングタイプ)
長さ 119㎝(バックル付け根~先端)
幅 3㎝ 22000+税円
作業期間 3週間
わざわざ三次からご依頼くださったオーナー様
これから末永くご愛用いただけますよう願っております
ありがとうございました
2018年02月03日
休眠中のベルトをストラップにアレンジ!
こんにちは!
今日はこんなアレンジのご提案です
こちらにございますのは
タンスの中で眠り続けていたひねりての私物ベルト
ひとしきりひねりての青春時代にお付き合いいただき
飽きられて、タンスで眠るうちに
縮んだのかなぁ
今のひねりてにはちょっと短いんですよねぇ
なんでだろ?おかしいなぁ
ま、そこは深堀せずに進みましょうか!
ひとさまから見れば、もういい加減劣化してきて
廃棄しても良さそうに見えるでしょうが
ひねりてから見れば、
いい塩梅にエイジングされた自家製ヴィンテージベルト
ダメージ加工した商品には出せない味が出てきていて
このまま捨てるのはもったいない一品です
てことで、こんなアレンジしてみました
適度な配分にベルトをカットして
カットした先にナスカンを取り付けると・・・
調整機能付ストラップの完成です
表 裏
手持ちのトートバックのストラップが
かなりくたびれてきていたので
付け替えてみました
鞄も長年使ってる年代物なので、
この味のあるストラップが良い感じにマッチしてると思います
ベルトをストラップにアレンジ
ナスカン2個取り付け加工
(カシメ1個使用タイプ) 3000+税円
作業期間 1~2日間
今回のベルトは、その劣化具合が、
見た目的にはヴィンテージ風でいいのですが
この作業を施すのにぎりぎりOKな強度具合でした
なので、全体の劣化具合から、今後の使用期限を予想して
必要最低限の作業でアレンジしているので
一番お手頃な内容です
ベルトのデザインや状態、
施す作業によって、代金は変わりますので
興味をお持ちの方は
まずはアレンジしたいベルトを持って
ひねりて迄ご相談くださいませ
折り曲げることも困難なほど劣化が進んだベルトには
このアレンジは不可能という事もございますので
その点、どうぞご理解くださいませ
そういえばこの鞄
これまでもちょこちょこ手を入れてまして・・・
底の四隅に穴が開いてきたときには
上から革でカバーしたり
持ち手が劣化で今にもちぎれそうになってきたときには
新しく交換しました。
なので、こうやって見てみると
根ももは元の革
持ち手は以前修理した時の革
ストラップは今回のアレンジベルトの革
と一つの鞄に色々混在しています
次は根ももがちぎれたら
新しく交換して・・・
さてさていつまで修理を重ねていくのでしょうねぇ
とりあえずもうしばらく
ひねりての気が済むまでお付き合い頂こうと思います
2017年10月14日
COACH ベルトを補強修理
こんにちは、
今日の商品はCOACHのベルトです
長年のご使用で
ベルト穴付近の革が劣化し
ステッチ部分の穴から革が裂けてきています
片面は濃茶色で
反対側は黒色です
おそらくリバーシブルで使えるようになっているベルトですが
持ち主様はもっぱら濃茶面を表にして使用されていました。
今回はこのベルト穴の周辺の革を
部分的に交換して修理することにしました
では仕上がりをご覧ください
濃茶色側にはあえて、
明るい赤茶の革を使用してアクセントにしました
反対の黒色側には
元と同じような質感の黒色にして周りと馴染ませました
あえて赤茶色でアクセントをつけてみましたが
なかなかいい感じに仕上がってくれて、
持ち主様も喜んでくださいました
COACH ベルト
ハトメ穴周辺の革を新しく交換 10000+税円
修理期間 2週間
こちらのベルト
以前ご紹介したクエールの鞄と同じ持ち主様のもので
あの鞄の引き取り時に、
入れ替えでこのベルトをご依頼くださいました
今までにもこういうケースは結構よくありまして
ひとつ修理を依頼されると、
何かのスイッチが入るのでしょうか
そういえばあれも、これもと
次々修理したいものが思い浮かんでくるようです
こうやって修理をして物を使い続けたいタイプの方は
たくさんお宝を眠らせていらっしゃるのでしょうね
・・・と、そういうひねりても同類でして
直したい洋服や物が
押し入れの中で順番待ち状態です
そろそろ私物の修理にも手を付けていこうかなぁ?
と季節の変わり目ごとに思うひねりてであります
2017年09月23日
ルイヴィトン、モノグラムのベルトの裏革交換(後篇)
カープ、やってくれましたね連覇
先ほど店の前にとまったタクシーの運転手さん
カープの赤いTシャツ着てらっしゃいました・・・
今広島はか~な~り~、あかいです
燃える赤ヘルです!!
ひねりてはまだリーグ優勝くらいでは満足してませんよ~
今年こそは取ってもらいましょう
「日本一!」
昨日CSのチケットの抽選に応募しました
10月中旬に早じまいする日があったら
どうぞお察しくださいませ~
ではお仕事しましょうか
前回の続きですが
まずはすべて分解しました
なかなか根気のいる作業でした
で、なぜだか中にこんな透明のシートが入ってました
で、なぜだか中にこんな透明のシートが入ってました
中でこま切れになってて
特に何の機能も果してなさそうだったので
全部とりだしちゃいました
再度使用する樹脂素材は
こんな風に擦れすぎて穴が開いてきてるところがあったので
こんな感じにナイロンテープを使って補強しました
では仕上がりをご覧ください
出来る限りオリジナルに近づけて仕上げてあります
裏からこんな風に補強しておいて
金具のハトメを取り付けました
錆びついてきてくすんでいたバックルは
錆びは取りつつ、メッキがとれすぎないよう
程々に磨いておきました
ホックはすべて新しく取り替えてます
樹脂が擦り切れて
下の生地の白色が見えていた部分には
コート剤で着色して、目立たなくしました
裏革全交換
バネホック交換2か所
バックルミガキ
モノグラム裏補強
ハトメ取り付け5か所 26000+税円
作業期間 3週間
それにしても
この革、気持ちいいぐらいにパキッと乾ききってました
相当使い込んでもらえたんでしょうねぇ
これからまた娘さんが
持ち主様の思いに守られながら
色々なところに連れて行ってくれることでしょう
こんな素敵な物付き合いに関われて
うれしい限りです
2017年09月16日
ルイヴィトン、モノグラムのベルトの裏革交換(前篇)
今日の商品はこちらです
この写真ではよく分かりませんね
ルイヴィトンのモノグラムのベルトです。
ひねりてのお得意様が
「これ、確か30年くらい前のもので
私が若かりし頃使ってたのを娘にあげたいんだけど
修理できるかしら?」
と持ち込まれた一品です。
まずはその時の状態をご覧ください
バックルはメッキがはがれて
錆びついてきてます
一番重傷だったのが
バックルに通して留めるこの場所です
装着時に汗などで湿って
保管時に乾燥して
脱着時にくねくね動かして
を繰り返す、一番劣化が進みやすい場所なだけに
乾燥してパキパキに固くなっています
穴の周りが朽ちたり亀裂が入ってきてます
ズボンのベルト通しで擦れたのでしょうね
表面の樹脂が削れて
下地の布が見えてしまってます
ホックが一つはずれて無くなっています
ここまで見ていただいて状態はお分かりかと思いますが
裏面の革が、
ハトメ穴付近を中心として全体的に劣化しており
このままでは使えない状態でした
分解した時に試して見た状態をご覧ください
指で折り曲げてみると・・・・・パキッ・・・・・となりました
ただ、表のモノグラムの生地は
裏の革のように、力を加えたら割れてしまう
というほど劣化はしてなく、
まだ柔軟性がありましたので、大掛かりな内容ではありますが
修理させていただくことになりました
続きは次回ご紹介しますね
カープ、今日は決まりませんでしたね
ま、楽しみは先に取っておきましょうか
と余裕なコメントが出来る状況に喜びを感じる
相変わらず貧乏性なひねりてです
2017年05月27日
梅雨前のご提案
こんにちは
昨日はひねりて出演のラジオの放送日でしたが
恐る恐る聞いてみた感想を言いますと
ひねりての話方が
語尾延ばし過ぎ~、ごまかし笑いし過ぎ~
って感じでした
でも、内容については
やはりプロのDJの方の誘導と
編集の腕のお陰で
なんだかいい感じにまとまってたなと思いました。
周りの方々の反応も良い感じで、ちょっとホッとしております。
貴重な経験をさせていただきました
さて、今日はこれからの季節によくある
革製品のトラブルを予防するためのご提案を
少しさせていただきたいと思います
その1
年に1~2度使うか使わないかの長期保管中の商品を
保管場所から出して点検してみましょう
これから梅雨に入るとともに
革製品などの保管場所の環境は
高温多湿になりがちかと思いますが
そうすると起こってくるのがこういう現象です
内張りなどに使われている合皮素材が
ベタベタポロポロ・・・
さらにその劣化物が、
中に入れたあらゆるものについてしまって
取れなくなるという2次災害にもつながる厄介な現象です
で、この予防に有効なのが定期点検です
毎年衣替えのついでに鞄や靴、帽子などなど
年に数回しか使わないような商品を
「相変わらずかわいいなぁかっこいいなぁなどと」
愛でてあげながら、全体を点検してみてください
こうやって新鮮な空気に触れさせてあげることで
合皮の劣化を進みにくく出来るだけでなく
パッと見では気づけない汚れやきず、
ほころびなどなどを早期発見&早期対処ができて
一石二鳥ですよ
さらに可能であれば
乾燥した天候が続く時を見計らって1週間程度
通気の良い室内の日陰に出して
しばらく湿気などを飛ばしたうえで
保管場所に戻してあげるとなお良いです
その2 見つけた汚れは綺麗に取り除いておきましょう
この時期にすくすく育つのがカビ君
カビが健やかに育つ条件は
・高温
・多湿
・高栄養
この三つが揃ったときです
で、汚れはカビの栄養ですから
目につく汚れだけでも、出来るだけ取り除いておいてあげましょう
もう一つ
これはひねりて的な見解ですが
お手入れ用品のクリームやオイルも
カビにとっての栄養にもなり得ると思っています
そういう意味では
長期保管前の過剰な栄養補給は危険かと・・・
ということで
比較的リスクの少ない方法として
長期保管前は汚れを取り除くことを重視し
栄養補給は程々、もしくはしないでおいて
使用し始めるお手入れの時に
程良く栄養を与えてあげる
という方法が良いと思います
その3
革製品の近くに塩化カルシウム系の除湿剤は
使用しないようにしましょう
塩化カルシウム系の除湿剤とは
よく押し入れやクローゼット用に販売されている
湿気を吸い取るとジェル状になるものや
水溶液が容器の底にたまるタイプの除湿剤の事です
ここ最近は
ご存知の方も増えつつあるかもしれませんが
いまだにある悲しいトラブルとして
この塩化カルシウム系の水溶液が革について
革が収縮硬化するなどの変化をして
商品として使えなくなってしまうというものがあります
こうなってしまったら元通りは無理で
上から何かワッペンなどを縫い留めるか
その部分のパーツをすべて交換するなどの
大掛かりな作業が必要になります
ということで
革製品の近くに乾燥材を置くなら
シリカゲル系にしておくことをお奨め致します
その4
長期保管する場合は
保管場所の中でも床から離れた場所を選びましょう
床に近いほうに湿気は溜まりがちなので
床から離れた棚の上や
クローゼットや押入れの上の方に保管しておいた方が
より安全だと思います。
その5
雨の日は革製品の使用は避けるか
防水スプレーやワックスで保護してあげましょう
革製品、特に天然仕上げの革は雨にぬれれば
なにかしらの影響は受けるものです
「シミも傷も皺も味のうちで、かっこいい!」
という方は何も気にせず
ガシガシ使われても構わないと思います
ただ、何もメンテナンスすることなく濡れて乾いてを繰り返せば、
劣化するのも早いですので
そこは覚悟の上で取り組んでくださいませ
「いやいややっぱりシミも傷も最低限にして
末永~く愛用したいです~」
って方は、雨の日は使用しないのが一番リスクが少ないです。
雨でも使いたいという方は
出かける20分ほど前に防水スプレーをかけて
スプレー用液がしっかり乾いた状態で使用し
濡れた場合は、出来るだけ早く水分を拭きあげてください
スプレーではなく
出来るだけ自然な方法で予防したいという方には
ロウ成分がしっかり入ったワックスで革表面をコートして
すぐに水分が浸み込まないようにすることで
シミになりにくく保護することは出来ます
ただ、これこそついた水滴は
すぐにふき取るようにする必要がありますので
その点は注意してくださいね
ちなみにロウ成分がたっぷり入ったワックスは
タピールの商品で言うと
レーダーフレーゲクリームになります
しかし、これだけ用心していても
不意の雨にあってしまうこともあるでしょう
もし革製品が濡れてしまったら
部分的に濡れた場合
濡らした綺麗な布で拭いて、思い切って全体を濡らしてください
もちろん濡らす量は必要最低限にして、
余分な水分はしっかり拭き取って下さいね
そのうえで出来るだけ速やかに乾くように
詰め物をこまめに取り換えたり、向きを変えてあげてください。
ドライヤーやストーブなどの高熱をあてるのは厳禁です、
革が変化して元に戻らなくなりますから注意してくださいね
全体に濡れてしまった場合は
部分的に濡れた時同様、
余分な水分はしっかり拭き取ったうえで
速やかに自然乾燥できるように
せっせと世話を焼いてあげてくださいませ
しっかり乾いたら
必要な水分や油分まで飛んでしまってますので
それを補うメンテナンスをしてあげてください
タピールで言うと
レーダーオイルやレーダーフレーゲ、
レーダーバルサム、レーダーフェットあたりが良いと思います
と、ざっくりこんな感じでしょうか?
商品の状態、その時の状況によって
より良い対処方法も違うので
なかなかはっきり言うのは難しいですが
以下の事だけしっかり覚えておいてください
・高温多湿、高栄養な状態にしないこと
・塩化カルシウム系の除湿剤の溶液を革につけないこと
・部分的に濡れてしまったら全体を同じように濡らすこと
・濡れた時に高熱を与えないこと
とりあえずこれを気を付けておけば
大きなトラブルと悲しい思いを
ずいぶん減らせると思います
では、皆様が今年の梅雨もトラブルなく
潤いだけを手に入れられることを願っております
2017年03月25日
コーチのベルトを延長アレンジ
本日はコーチのベルトを
延長アレンジさせていただいた内容をご紹介いたします
・・・・と言いましても
作業前の姿をとり忘れておりまして
早速仕上がりからご覧くださいませ
持ち込まれたオーナー様曰く
お知り合いから譲り受けたベルトで
ご自分には短いので、
出来るだけ元の見た目のイメージに近い仕上がりで
延長してほしいとのこと
今回、出来るだけつや感が近く
厚みも同じくらいの革を使用して
7センチ延長させていただきました
裏はこんな感じ
オリジナルのカシメに似合うよう
ニッケル色のつや消しタイプのカシメを使用してあります。
オリジナルより少し薄めの革しか持ち合わせておりませんでしたが
オーナー様の目で確認いただいたうえで
ご了承いただけましたので
その革を使用して仕上げてあります
コーチベルト(1枚革)を
延長アレンジ(7センチ) 6000+税円
修理期間 1週間
ベルトの先の横に見えるカシメは
今回のアレンジで取り付けたものですが
「これはこれでいいアクセント!」と思う事が出来る方には
お奨めできるアレンジです
2016年08月27日
短いベルトを延長アレンジ!
こんにちは!
前回の記事を書きながら
「そういえば店頭ではお知らせしているベルトのアレンジ方法を
ブログでまだ紹介してなかったなぁ!」と気が付きまして・・・
本日はベルトのこんなアレンジ方法をご紹介することにしました
むか~しむかし、1980年代にリーバイス501が巷で流行り
古着ジーンズ全盛期(とひねりては感じてました)だったころ
こんなベルトも溢れていたと記憶してますが
今でもカジュアルな定番ベルトとして見かける形ですよね!
これはひねりてがその昔に使っていたベルトなのですが
その当時はもっと上の位置につけていたことと
ひねりての経年変化によって
肉腹巻がついてしまった事が原因で
今の腰履きパンツに使用するとご覧のとおり・・・・
た、足りませ~ん
もう使うこともないだろうと思っていた一品なのですが
そんな時にひねりてを開業
練習もかねていろいろ修理のサンプルを作ろう
と思っていたところに、このベルトが目に留まりました
そして、こんな感じにアレンジしてみました
「18センチも!?」なんて声が聞こえてきそうですが・・・
いえいえ、たったの18センチですよ~
つなぎ目の固定を兼ねて
カシメで飾ってみました
作業した時は特にイメージはありませんでしたが、
今見ると太陽のようにも見えますねぇ
星や雪の結晶のようにも見える模様の刻印で
地模様も少しつけて遊んでます
コバは元の黒革と一体感を出すために
磨いて毛羽立ちを抑えた後に、黒色に仕上げました
ベルト延長
一枚革仕上げ(バックル脱着可能タイプ) 4500+税円
作業期間 2~3日
そしてもう一つ、こんなのはいかがでしょう?
こちらもふつーの、どこにでもありそーなベルトです
たしか仕事のスーツ用に間に合わせで買ったか何かで
ほとんど使われることなくタンスに眠っていた一品です
これは特に愛着もなかったにもかかわらず
性分的に処分できずにいたものだったので
サンプル兼ねてこんな感じに延長してみました
before after
ベルトと同じ色はなかったので
あえてからし色の革と床革を使って、元のベルトを挟んで延長し
全体に一体感を出すために
コバを元の革色に近い薄茶色に着色し、
元のベルトに刻まれた模様をまねた
飾りステッチを入れて仕上げてみました
モデル腹周りの肉付きに対するコメントは
受け付けませんので、どうぞ悪しからず・・・
ベルト延長
2枚革使用(バックル脱着可能タイプ) 5500+税円
作業期間 3~4日
サンプル用にと思って作業したものですが
薄茶とからし色の組み合わせが意外にも
ひねりて所有のパンツ類と相性が良く
延長部分がこれまたいい感じで、ちら見えしてくれるもんだから
ちょっとしたアクセントになってくれて
アレンジ後はフル活用の手放せないアイテムと化しておりました
見事に復活です!!
このベルトご本人としても
うん十年ぶりに活躍の場が出来るとは
思いもしなかったことでしょう
修理者としては
こういう効果が目に見えて分かった時が
嬉しい瞬間だったりします
さて、皆さまの元にも
同じように眠れるお宝は
少なくないのではないでしょうか?
これを機会に
お洒落を存分に楽しみたい秋を前に
お宝を掘り起こしてみてはいかがでしょう?
2016年08月20日
ベルトをショルダーストラップにアレンジ♪
盛り上がってますね~、オリンピック
高校野球
そして、カープ
今日は以前からご提案したかった
ベルトのこんなアレンジをご紹介します
お洒落でダンディなお客様が
大きめのトートバックと年季の入ったベルトを持ってこられて
「しばらく眠らせてた鞄を久々に使おうと思って出してみたら
ストラップを無くしてしまっててねぇ
このベルトを使ってストラップをつくってくれるかなー?」
とのこと
「あ~、なるほど
それならいい方法がありますよ」
とひねりて
まずは商品の状態とお客様のご希望を確認しました
オイルレザーがいい感じにエイジングされている鞄です。
ストラップの長さを確認しました。
このくらい短めの長さで肩にかけて
手で底を抱えられるようにしたいとのこと
バックルのピンを通す穴周辺がずいぶん弱っていて
元の穴以外にあとから開けた穴もあります
この部分には表から革をあてて補強することにしました
ということで
こんな感じにアレンジしてみました
ナスカンは今回取り付ける鞄についている
線の太いリングにもひっかけることのできるタイプを使いました。
出来るだけ費用を抑えたいという
お客様の要望にお応えするため
ミシン縫いではなくカシメで取り付けてあります
傷んでいた穴周辺には
鞄の革と色や風合いが近い革で
表からカバーして補強してあります
中にもナイロンテープを入れ込んで
出来るだけ強度を上げてありますよ
ベルトをストラップにアレンジ
ナスカン、カシメを使用 7000+税円
作業期間 3~4日間
今回は劣化部分の補強が必要でしたが
その必要がなければ、作業方法にもよりますが
だいたい3000~5000+税円くらいで出来るアレンジです
*あまりに劣化が進んでしまったベルトでは
結果的にすぐに使えなくなってしまう可能性があるため
アレンジが不可能と判断させていただく場合もございます
予めご了承くださいませ
ひねりて的には
古くなったり
短くて使えなくなったベルトのアレンジとしては
最良の方法ではないかと思っておりますが・・・
いかがでしょう?
新しいものを吟味して購入するのも
それはそれでそれなりの楽しさがありますが
ひねりては
元からあるものをお手入れし、修理し、工夫することで
「も~充分!これだけ使ってもらえたら本望ですわぁ!」
とその物に言ってもらえるくらい使い尽くすことに
喜びを感じるタイプなので
元々ある
ベルトとしての機能を最大限活かして
長さを調節する事も出来
必要最低限の作業と費用で
見た目にもすっきり、しっくり馴染む
ストラップに仕上げることが出来るという点で
このアレンジは理想的な方法だと感じてます
もし皆さまもお手持ちのベルトに
このアレンジを試してみたいと思われましたら
まずは取り付けたい鞄とアレンジしたいベルトを持って
ひねりて迄ご相談くださいませ
2016年02月20日
ベルト破れ部分に革あて修理
今日の広島は一日雨模様・・・
このセリフどっかで聞いたような?
そうだ、先週もこんなセリフ言ってましたよね
そうだ、先週もこんなセリフ言ってましたよね
ここ最近の広島は、
週末にお天気が崩れがちなサイクルになってるように思います
そしてしつこいようですが
ひねりては雨が嫌いではありません
こういう日はお気に入りの長靴とお気に入りの傘を使って
のんびり気ままなお出かけもいいし
読書日と決め込んでお家にこもるのも楽しい
ということで
今日のひねりてはお気に入りの長靴と傘で仕事場に向かい
作業日と決め込んでお店にこもっております
こんな事を書き込むうちに雨は止んでましたけどね
さて前置きは置いといて
今日はこちらの修理をご紹介
全体にカービングが施されたヌメ革製のベルトですが・・・
しかも乾燥しきって表面がヌバック状に毛羽立ってきてる~
出来るだけ全体の色合いに近い色のスムース革を裏から接着して
お肌がこなこなしてる~
これは明らかに乾燥が進みすぎて
良く使用する穴部分が弱ってしまったことによる症状です
持ち主様によると
お友達からずいぶん前に頂いたベルトで
気に入ってるので何とか修理できないかということ・・・
全体に革の劣化が進んでいるため
修理しても早い段階で再発したり
ほかの部分の劣化が進んで
ひび割れてくることもあり得るのですが
その点をご理解いただいたうえで
出来るだけ目立たないような
適度な補強をする修理をさせていただくことにしました
ではご覧ください
その部分だけ縫い留めてあります
一番重傷な裂けている部分には、間にナイロンテープも入れ込んで
強度をさらにアップさせてます
オーナー様のご希望で
裂けていた部分はなるべく剥がれてこないように
ジグザグ縫いを施してます
あまり細かいピッチでやりすぎると逆効果なので
大きめのピッチでほどほどにですけどね
そして最後に
お気づきかもしれませんが
ベルト全体に何回もオイルを重ねて、
最後にワックスも重ねて
擦り切れたお肌を出来る限りカバーしてみました
こなこなしてた表面がつやつやしてるのがお分かりですか?
あくまで一時的な効果しか得られませんが
このメンテナンスをこまめにしてあげることで
多少でも寿命を延ばすことは出来ますよ
ベルト破れ部革あて修理(ステッチ補強あり) 4000+税円
お預かり期間 3~4日間
ちなみに使用したお手入れ用品は
ひねりてではお馴染の
タピール、レーダーオイルとレーダーフレーゲです
仕上げにはレーダーフレーゲクリームを使っても良かったのですが
今回のようなカービングがしてある革には
レーダーフレーゲのようなローションタイプのほうが
より細かいくぼみにもきれいに浸透してくれて
ムラにもなりにくいだろうと思ったので
あえてレーダーフレーゲで仕上げてみました
正解でした
今回はレーダーフレーゲに含まれる
みつろうとカルナバロウがしっかり良い働きをしてくれて
こんなに表面をピカピカつやつやにしてくれましたよ~
今後もオーナー様のもとで長生きしてねぇ