
・インスタグラム始めました

ブログ以上に店主の趣味嗜好をご紹介してますので
良かったらご覧ください。
「いいね!」と「フォロー」で応援していただけると
嬉しいです

ひねりてインスタグラム
・このブログは
広島近郊の方には、お店の詳細を知っていただくために
遠方の方には
身近なものを修理して使用する楽しさをお伝えするために
公開しております。

・右下の方にあるカテゴリの、一番上の記事
「ひねりてからのおことわり」の内容にご了承の上
ご来店ください。

・ブログ内で、過去に修理した作業内容や価格
納期などをご紹介しておりますが
同じ修理内容でも対象商品の状態や仕上げ方などによって
価格や納期は変わります。
あくまで目安として
参考にしていただくために公開しておりますので
予めご了承ください。

・2014年4月より前の記事では
その当時の消費税率5%で価格表示してありますが
実際にはご来店時点での消費税率で
対応させていただくこととなります。

・当店は予約制ではありませんので
営業時間内のご都合の良い時に、修理したい商品と
どんな修理にしたいかという構想を持って
ご来店ください。

場合によってはお客様が集ってしまうこともありますが

その際は、携帯電話をお持ちの方には
店外で他の用事などをしてお待ちいただき
受付の順番になったら、ご連絡させて頂いております。

2025年03月29日
革パンツポケット破れ部修理と補強
こんにちは
広島市内は今ソメイヨシノが五分咲きな感じで
今朝からの冷え込みで
少し長持ちしてくれそうな様子です
入学式までもってくれるといいですね



では本日ご紹介の商品です


革の紳士物パンツ
ロエベのしなやかで肌触りの良い羊革製です
軽くて柔らかい素材のため
履き心地はとても良さそうです

ただ、強度がないという弱点のせいで

良く負荷のかかるポケット入り口から大きく破れてしまっています

オーナー様のご要望は
このままでは履けないため、少々見た目が変わっても良いので
補強修理をしてほしいとのこと

正直な話
構造が凝っているデザインなので

どこまで強度を上げて見た目良く仕上げられるかは
作業してみないとわかりませんでしたので

その旨をお話ししたうえで
受け付けさせていただきました

そしてよくある話なのですが
受付後作業前に全体を点検していて

ご依頼場所以外に三つあるポケットの
入り口両サイドがどこも弱ってきていて

補強したほうが良さそうな様子であることに気づいたため

電話でご相談させていただき

そこも必要最低限の補強をさせていただくことにしました


一番リスク高そうなところはこんな感じでした


ちょっと引掛けただけでも破れてきそうな様子でした

では仕上がりです

破れていたところは広範囲に裏から強化シートと
薄手の不織布の芯を貼りこんで
しっかり縫い留めて仕上げてあります

ここは見た目もある程度気にしつつも

強度重視でしっかり補強をしてあります



そして他のところは
裏から補強シートを部分的に貼って

力が分散する状態にしておいてから
大きめのピッチで最低限のステッチを入れて
予防的な補強をしてあります







ロエベ 革パンツ
ポケット破れ部補強修理X1
予防補強修理X6 16500(税込価格)
作業期間 1ヵ月
今シーズンは
こういう破れ修理のご依頼が多く

そのどれもが羊革でしたので

やはり羊革はデリケートな革なんだということを
改めて感じました

どんなものにも長所
と短所


得手不得手というものはあるかと思いますが
羊革の長所は柔らかくて軽くて着心地が良いということ
短所は強度が低く、大げさではなく生地よりも弱い
という意識で取り扱われることを
皆様に強くお奨め致します



でも・・・羊革ってホントに肌触りが気持ちよいですよねぇ



どうぞ皆様が身の回りの羊さんを大切にし
長くご愛用していかれますよう願っております

2023年02月04日
ロエベベルトカット
こんにちは
早速ですが本日ご紹介する商品です

ロエベのリバーシブルベルト
マットな紺色が素敵です

裏は王道の黒色です

オーナー様が奥様に譲るため、長さを短くしたいとのこと

マスキングテープ(下写真)の右端位置に
穴があったらちょうどいいそうなので
その位置に三つの穴の真ん中の穴が来るよう
バックル側の先からカットすることにしました

では仕上がりです
コバは出来るだけ元の色合いに近く調色した
紺色のコート剤で仕上げてあります

カット部分は分解せずに仕上げてあるため
元よりも厚みが出てますが
使用に問題なく、見た目も気にならない感じです

上が元の状態、下がカット後の状態です

ロエベ、ベルトカット10㎝ 3300円(税込価格)
作業期間 1週間
端の厚みを元の状態に使づけようと思うと
分解が必要で、作業代も倍必要になります

オーナー様のご希望によって
作業内容、費用は変化していきますので
まずはどんな仕上がりにしたいかなど
ご希望のイメージをお伝えくださいませ

出来る作業をひねり出してみますので

2014年12月27日
ロエベポシェット内張り交換
ストラップのアレンジをご紹介しますね!

商品はこちら
ロエベの赤いポシェット

その手触りが魅力の柔らかいラムで作られた一品で

軽くて柔軟性があってこんな風にマチもあるので


そして問題の内張りはというと・・・
はい、ちょいピンボケですみませんがこんな感じ

年数がたった合皮の典型的な劣化例ですね
ポロポロと表面が崩れてしまってます

では、作業にかかりましょう

まずは劣化した内張りを取り外します

本体の内側はこんな感じになってました。
全体にうす~く綿が裏打ちされてますね
こういう仕掛けもあって
あの何とも言えない肌触りが生み出されてるんですねぇ

さすが、手が込んでます

今回の商品、見た目にわかりにくいかもしれませんが
内張りが袋状になっているのではなく
各面の縫い合わせ部分で表の革と一緒に縫いこまれている構造だったため
同じように作業するには全分解する必要があり
とっても高額になります



そこでちょっと工夫をして

元の内張りは本体を分解せずにカットしながら取り除き
新しい内張りは袋状に作成して取り付けることで
作業代金をある程度抑えることが出来ました



では仕上がりをご覧ください


内張り用の丈夫な生地です

色は少しローズがかった赤で、表の革といい感じになじんでます

元通りにするよりは作業を省けてはいますが
それでも何かと手の込んだ構造になってましたので
ひねりても頭をフル回転で頑張りました



ショルダー部分は細くて不安定だったのと
オーナー様的に手提げで持つようにしたいということもあって
こんな感じにアレンジしました

2センチ幅くらいの革の帯は近い革を使って新しく作成しました。
どうですか?
パッと見違う革ってわからないでしょ

実はよ~く見ても
分からないくらいに仕上がってるんですよ

すみません、自画自賛です



素敵です
オーナー様にも喜んでいただけました








ロエベポシェット
内張り交換(袋タイプ、特殊マチ付) 20000+税円
持ち手作成アレンジ 7000+税円
お預かり期間 2~3週間
オーナー様にも喜んでいただけました

実はこの方、他にもあと2点ご依頼いただいてまして
交換した元の内張り達・・・
すべてロエベ
すべて内張り交換でした

before after
before after
我が友人Mっちのお姉ちゃんの I さま
たくさんのご依頼ありがとうございました

どれも個性的でおしゃれな品々です
これからどんどん活躍の場を増やしてくれるよう願ってます

2013年06月25日
続. LOEWE(ロエベ) 持ち手交換
先日の記事の続きです

今日は作業の詳細についてお伝えしますね

持ち手の内側はこのようになっていて、
分解する必要があります


では、内張りの底のこの部分から分解して作業していきましょう


開けてみたら取り付け部分の裏側はこんな感じでした



保護用に不織布が貼ってあって・・・(上左写真)
剥がしたら、スチールプレートを挟んで
ネジで留めてありました(上右写真)

このネジを外して持ち手を外してみると・・・・
やっぱり

予想通り土台には接着跡が残っていて、
綺麗に取り除くことは出来ない状態でした


今回新しく取り付ける持ち手の付け根間の距離は9.5?
元々ついている方の距離は10?
と微妙にサイズが違うため、
元の場所にそのまま根ももを作成すると、
微妙に持ち手と鞄本体に不要な負荷がかかって、
歪みが生じる可能性があり、
いろんな不具合につながることが心配です
しかし、この接着跡は隠したいし
見た目もシンプルに仕上げたい
ということで、
取り付け位置と根もものサイズには
特に神経使って微調整していきました
いつも新しい部品を作成する場合
仕上がりの具合を確認するため、
いくつか試作をするのですが
中に入れる芯の厚みや根ももの構造など
本体に丁度いい程度の強度を持たせながら
見た目をすっきり馴染ませられるものを探すため、
いろいろ試行錯誤しました〜
で、仕上がった結果がこれというわけです
元々ついている方の距離は10?
と微妙にサイズが違うため、
元の場所にそのまま根ももを作成すると、
微妙に持ち手と鞄本体に不要な負荷がかかって、
歪みが生じる可能性があり、
いろんな不具合につながることが心配です

しかし、この接着跡は隠したいし

見た目もシンプルに仕上げたい

ということで、
取り付け位置と根もものサイズには
特に神経使って微調整していきました

いつも新しい部品を作成する場合

仕上がりの具合を確認するため、
いくつか試作をするのですが
中に入れる芯の厚みや根ももの構造など
本体に丁度いい程度の強度を持たせながら

見た目をすっきり馴染ませられるものを探すため、
いろいろ試行錯誤しました〜

で、仕上がった結果がこれというわけです


今回根ももに使用した革は馬革です

オーナー様に実際に見て選んでいただいたもので
たっぷりオイルが入っていて独特な滑らかさがあり、
鞄本体の色とも良く馴染んでくれています

内側は、不織布とナイロンシートで土台を補強した上に
縫いとめてありますので、
元の状態より強度は上がっています



そんなこんなでこの仕上がりになったというわけですが、
接着跡をぎりぎりカバーしつつ、
何とか全体のバランスとって
シンプルに仕上げられたのではないでしょうか?

いかがでしょう?



木製持ち手から竹持ち手へ交換2本
根もも作成4か所(分解あり)
ネジカン4個使用 17850円
納期(材料取り寄せ期間含む) 〜1か月
以前もお話しました通り、
しっかりとした好みをお持ちのオーナー様なので、
仕上がりを見ていただくまではドキドキものでした

最終的に素敵な笑顔でおかえりいただけたので、
満足いただけたのだと思います
良かったです


みなさまも、修理を兼ねたこんなアレンジで
気分転換してみてはいかがでしょう?

商品を納得いくものに仕上げるためには
お客様にもある程度の手間暇をかけていただく必要がありますので、
興味のある方は、時間と心にゆとりがあるときに

一度ご相談くださいませ

2013年06月20日
LOEWE(ロエベ) 持ち手交換
あ〜、やっと梅雨らしくなってきましたねぇ
しとしと雨の中でラヂオから流れる音楽を聞きながらの作業は
いい感じにリラックスしつつ集中力も上がるので
よいお仕事が出来そうです
さて、今日はお手持ちの鞄の
イメージチェンジが出来ちゃうアレンジのご紹介です
商品はこちらのLOEWE(ロエベ)のトートバック

一見とってもシンプルなトートバックですが
深〜い濃茶のヌバックと思われる革に
爬虫類を連想させる模様が入っていたり
持ち手に上質で雰囲気のある木製のものが使用されていたりと
細部にまで凝った、こだわりを感じる一品です
このオーナー様
今までにも数々の商品をご依頼いただくお得意様なのですが
これまでご依頼いただいた商品から察するところ
シンプルな中にも
密かに主張するところがあるものがお好きなのかなぁ?
なんて勝手に思ってます
こちらの鞄、特に何も問題なさそうですが、
持ち手をよ〜く見ますと
継ぎ目がこんな感じになってました


片方は一度、
持ってる最中に取れてしまったということで
購入先で修理してもらったそうですが、
どうも、もう片方も取れそうだし再発も心配で
今後このまま使用するのは不安だということ
そこで前から興味をお持ちだった
竹の持ち手に交換することにしました

竹の持ち手は、以前ひねりてが、
東京で直接仕入れてきていたものがあったのですが
それは大きすぎて今回の鞄には合わなかったので
新たに東京から仕入れました
竹は天然のものだけに、太さや色加減、節の感じなど
直接目で確かめて仕入れたいものなので
メールのやり取りのみで仕入れることには不安がありました。
でも、先方のお店の方が丁寧に対応してくれたおかげもあって
希望通りの良いものが仕入れられて一安心
お客様にも気に入っていただけました
あとは取り付けるだけです
と言っても、
最初の写真でお気づきかと思いますが、
新しく取り付ける持ち手は、元の持ち手とは違う構造ですので、
新たに根ももというパーツを作成して取り付ける必要があります
ということで、
お客様のイメージをしっかりお聞きしながら
念入りに打ち合わせをして仕上げたものがこちらです

根ももの革の色が予想以上に鞄に馴染み
デザインも作業前のイメージ通りに仕上げられました
簡単に結果報告しましたが、
ここまで来るには結構な工程がございまして・・・

それはまた次回に詳しくご紹介させていただきますね
どうぞお楽しみに

しとしと雨の中でラヂオから流れる音楽を聞きながらの作業は
いい感じにリラックスしつつ集中力も上がるので

よいお仕事が出来そうです

さて、今日はお手持ちの鞄の
イメージチェンジが出来ちゃうアレンジのご紹介です

商品はこちらのLOEWE(ロエベ)のトートバック


一見とってもシンプルなトートバックですが
深〜い濃茶のヌバックと思われる革に
爬虫類を連想させる模様が入っていたり

持ち手に上質で雰囲気のある木製のものが使用されていたりと
細部にまで凝った、こだわりを感じる一品です

このオーナー様

今までにも数々の商品をご依頼いただくお得意様なのですが
これまでご依頼いただいた商品から察するところ

シンプルな中にも
密かに主張するところがあるものがお好きなのかなぁ?
なんて勝手に思ってます

こちらの鞄、特に何も問題なさそうですが、
持ち手をよ〜く見ますと
継ぎ目がこんな感じになってました



片方は一度、
持ってる最中に取れてしまったということで

購入先で修理してもらったそうですが、
どうも、もう片方も取れそうだし再発も心配で
今後このまま使用するのは不安だということ

そこで前から興味をお持ちだった
竹の持ち手に交換することにしました


竹の持ち手は、以前ひねりてが、
東京で直接仕入れてきていたものがあったのですが
それは大きすぎて今回の鞄には合わなかったので

新たに東京から仕入れました

竹は天然のものだけに、太さや色加減、節の感じなど
直接目で確かめて仕入れたいものなので

メールのやり取りのみで仕入れることには不安がありました。
でも、先方のお店の方が丁寧に対応してくれたおかげもあって
希望通りの良いものが仕入れられて一安心

お客様にも気に入っていただけました

あとは取り付けるだけです

と言っても、
最初の写真でお気づきかと思いますが、
新しく取り付ける持ち手は、元の持ち手とは違う構造ですので、
新たに根ももというパーツを作成して取り付ける必要があります

ということで、
お客様のイメージをしっかりお聞きしながら
念入りに打ち合わせをして仕上げたものがこちらです


根ももの革の色が予想以上に鞄に馴染み

デザインも作業前のイメージ通りに仕上げられました

簡単に結果報告しましたが、
ここまで来るには結構な工程がございまして・・・


それはまた次回に詳しくご紹介させていただきますね

どうぞお楽しみに
