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ひねりてインスタグラム
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広島近郊の方には、お店の詳細を知っていただくために
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身近なものを修理して使用する楽しさをお伝えするために
公開しております。

・右下の方にあるカテゴリの、一番上の記事
「ひねりてからのおことわり」の内容にご了承の上
ご来店ください。

・ブログ内で、過去に修理した作業内容や価格
納期などをご紹介しておりますが
同じ修理内容でも対象商品の状態や仕上げ方などによって
価格や納期は変わります。
あくまで目安として
参考にしていただくために公開しておりますので
予めご了承ください。

・2014年4月より前の記事では
その当時の消費税率5%で価格表示してありますが
実際にはご来店時点での消費税率で
対応させていただくこととなります。

・当店は予約制ではありませんので
営業時間内のご都合の良い時に、修理したい商品と
どんな修理にしたいかという構想を持って
ご来店ください。

場合によってはお客様が集ってしまうこともありますが

その際は、携帯電話をお持ちの方には
店外で他の用事などをしてお待ちいただき
受付の順番になったら、ご連絡させて頂いております。

2019年03月30日
M422A フライトジャケットのリブ交換
こんにちは
今日の商品はこちらです

COLIMBO
RainbowCountry
MUSHMANS
U.S.NAVY FLIGHT JACKET
WWⅡ M422A Test Sample
"Neutral"
すみません、お客様からのメールをコピペしてます

これは分かる方にはわかる内容だと思いますので
知識のないひねりてからの説明は
差し控えさせていただきますね

今回のご依頼場所はこちら

ウエストと袖口のリブが伸びたり
虫食いのように穴が開いているので
新しいものと交換してほしいとのご依頼でした。

正直言いましてウエスト部分のリブ交換は初めての事
さすがにここまで来たら引き返せない
という緊張の瞬間でした

材料はお客様からの持ち込みで
元とそっくりぴったりの材料をご用意いただいていたので

イメージも変わることなく交換できました

before after
糸は元の方が麻っぽい毛羽立ったタイプだったので
交換後のポリエステル製と比べるとつや感が違いますが
色も太さも近いものを使用してあるので
遠目にはわかりません・・・よね?

before
after
ファスナー部分は右側だけ一部分解してますので
左側は元の糸です

こうやって見るとやっぱり違いますねぇ・・・
ま、許容範囲でしょう

ライニング側はこんな感じ
表は元のステッチ穴を一目ずつ
ミシンを手回ししながら縫ってますので
ずれはありませんが

裏側はそういうわけにはいかず
こんな感じにずれてるか所はございます

もちろんオーナー様には事前にご了承いただいてますよ

フライトジャケットリブ交換(両袖口、ウエスト周り) 27000+税円
持ち込み材料あり
作業期間(材料仕入れなし)
約1か月
材料をこちらでご用意する場合は、別途費用がかかります

今回、ひねりてが
ウエスト周りの作業は未経験だと伝えても
あえてひねりてを選んでくださったオーナー様
結構な賭けをしていただいた分



期待を裏切れないなと、緊張しましたぁ

納品後、
仕上がりに納得して喜んでいただけたときは
嬉しかったですし、ホッとしました

H様ありがとうございます
お陰様で良い経験をさせていただけました

こちらの商品
オーナー様の数あるコレクションの中のひとつだそうです

両胸のワッペンはオーナー様セレクトのものを
お店で取り付けてもらったということ

フィリックス?がかわいいですね

納品前には
ひねりて愛用のタピールレーダーオイルで
お手入れさせていただきました

今シーズンはプロ野球もすでに開幕し



桜前線も通過中という暖かさとなってしまったので

着用は見送られることとなりましたが

来シーズン、オーナー様のもとで
しっかり活躍してくれることを願っております

2019年03月22日
ルイヴィトン、エピのボストンバックをトートバックにリメイク(その2)
こんにちは
明日はお休みさせていただくので
いつもより早くの更新です

お待たせしました、前回の続きですね
さっそくですが、予想外の展開というのはこちらです

組み立ててみたらこんな感じで
予想以上になんだか丸っこくなってしまったんです

少しは予想してたんですけど

そもそもひねりては見た目も大事だけど
長く使うための強度を重視してしまうため
縫製部分の革の厚みを厚めにしてしまう傾向がありまして

今回、もっと革をしっかり薄く漉いたり
折り目が付きやすくステッチ部の脇に溝を掘っておけば
ここまで丸くはならなかったでしょう

あとは、組み立て方によっても違ってきます。
今回のように内側からつまんで縫うのではなく
外側につまんで縫って、
切り口はコバコートで仕上げるという方法なら
オーナー様のイメージに近いものになりそうでした

ただ、劣化が早そうという理由で
この部分はコバ仕上げにしたくないという
オーナー様のご要望があって
この仕上げを選ばなかったという事情があります

ちなみに今回オーナー様が
イメージの見本として持ってこられたのがこちらの鞄

*以下の画像はヤフーショッピングHPサイトから引用しております。

サイズや仕立て方は使える革が限定されるので
同じにはいかないのは了承済みですが
置いたときの安定感や角の出具合などが
この鞄のイメージと
違う感じに仕上がりそうなのが気になりました

ただ、もうすでにカット&縫製してしまっている
という状況では
方向転換する選択肢にも限りがあります

もちろん、これから仕上げていく中で
もう少し角は出せる予定で
細かい構造などもすべてお任せいただいているので
このまま進めても問題ないかもしれないのですが
やはり出来るだけオーナー様に、心から納得して
喜んでいただける商品に仕上げたかったので

一旦作業を中断し、色々案をひねりだしまして

オーナー様に再度来店してもらって
相談をさせていただきました。

結果、これまた予想外にオーナー様は
この感じを気に入って受け入れてくださり
予定外の作業は少し増やすことになりましたが
このまま作業を進めることになりました

これまた結果オーライで良かったです

では、仕上りをご覧ください

元の鞄からとれる最大限のマチサイズに合わせて
仕上げたらこんな感じの横長トートバックになりました。
入り口の4隅を手縫いでつまんであるので
だいぶん形も整いました

中はこんな感じ
マチについていたポケットを内ポケットに使いました

内側につまんだ縫いしろは
そのままにしておく予定だったのですが
見た目を考えて布テープでテーピング仕上げにしました

新しく使う材料はすべてコバに合わせて黒色にすることで
統一感を出しています

底は元のボストンの時と同じように仕上げました。
もともとついていたパーツは出来る限り移動させてあります



ということで
今回のオーナー様のご要望通り
劣化したコバを綺麗にし

端の擦れた部分をカットして無くし

ご希望の形にリメイクさせていただきました

ルイヴィトン、エピ、スピーディ
横長トートバックにリメイク 54000+税円
作業期間(打ち合わせ待ち期間除く) 1か月
先日オーナー様が引取りに来ていただき
笑顔のご褒美を頂きました

今回の予想外は大きく2回ありましたが
何とか乗り越えることが出来
その分今後に活かせる
多くの貴重な経験をさせていただきました。
これが一番のご褒美だった
な

と
今になって思えています

直面した時は
到底そんなこと思えませんでしたけどね・・・



何はともあれ
みんな笑顔で終われて良かったです


2019年03月16日
ルイヴィトン、エピのボストンバックをトートバックにリメイク(その1)
こんにちは!
今日は、インスタグラムでちら見せしておりました
こちらの商品

ルイヴィトン、エピ、スピーディ30のボストンバックです。
発売当時は良く見かけた鮮やかなブルー
目を引く綺麗な色ですね

オーナー様のご要望は
まずこの持ち手のコバの劣化をきれいにすることと
この擦れた部分をなんとかすることと
ご希望の形にリメイクすることです

これはなかなかの難問だったんですが

オーナー様に具体的なイメージがあり
見本を持ってご相談いただけたので
見積と打ち合わせの時間をしっかり頂いたうえで
受付けさせていただきました

言葉だけで
内容についてあれこれ説明しても分かりにくいので
写真とともにご説明させてもらいますね

ではまず分解です

これは何度経験しても緊張感のある作業でして
責任の重さを一番感じる瞬間でございます

もうやるしかない

前に進むしかない

・・・・とね
そして、修理には分解して気付く
予想外の事はつきものなんですが
今回のは結構焦りました

マチについていたポケットを取り外してみると
隠し扉が・・・・

これは、この鞄を組み立てる工程において
必要な切り込み口のようで
内側から革を貼ってふさいであったこともあって
ひねりては、事前にこの構造に気づくことが出来ておらず
発見した時はしばらく固まってしまいましたぁ



というのも今回の
オーナー様のご希望の鞄に仕上げるには
このマチ部分をしっかり使う必要があったからなんです

冷静になって
良くよく吟味した結果

何とかぎりぎりご希望のサイズくらいには仕上げられそうで
内張りに革を貼った跡が残っている所には
元と同じように元々貼ってあった革を貼リ戻す事で
オーナー様にご了承を頂け一安心

良かったです

持ち手や根ももは取り外した時に
劣化したコートを取り除いて新しくコートしなおしました

before after
before
after
その後
底の端の方の擦れた部分は無くなるように
カットしたうえで組み立てていきます




大体仕上がりのイメージついてきましたでしょうか?
ここまで来たらあと少しなのですが
ここからまた予想外の事に遭遇し

頭を悩ますこととなりましたぁ

では
その予想外の展開と仕上がりについては
また次回のお楽しみという事で

・・・今日はこの辺で失礼しまーす

2019年03月14日
2019,3月の店休日
お知らせ

3月19日(火)、23日(土)
は都合によりお休みいたしますので
どうぞご注意ください!


まいど勝手ばかりして申し訳ございませんが

どうしても抜けられない野暮用など
ひねりての心身の健全化には欠かせないお休みなので
どうぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます

2019年03月09日
スエードジャケットの破れ補修
こんにちは、
今日の商品はこちらのスエード製ジャケットです

スエードの中でも種類がありますが
これは銀面のついていない床スエードのようで
柔らかくて体に馴染みやすいという利点と引き換えに
丈夫さに欠けるという特徴があります

その特徴が悪く出てしまい
オーナー様曰く
気が付いたときにはこういう状態だったそうです

腕の部分が
どこかにあたるか引っ掛けるかしたんですかね?
破れてしまっています

今回は、接着の効きは良さそうな状態でしたので
オーナー様と相談の上
出来るだけ目立たないように
裏から革を接着して穴をふさぐ修理にしました

こちらのジャケット
袖部分にのみ内張りがついている
という構造になっていましたので
内張りを一部分解しての作業となりました

こうやって見ると、割とわかりますねぇ・・・

でも角度によっては目立たない感じに出来ました

スエードジャケットの破れ補修1か所
裏から革を貼って強化(分解あり) 3000+税円
作業期間 3~4日間
先ほども申しあげたように
少しデリケートに取り扱ってあげる必要のある素材ですが
その分からだ馴染も良く、着心地は良さそうです

薄手のジャケットなので
まだまだ朝晩寒いこれからにも活躍してくれるでしょうね

2019年03月02日
鹿革製ハーフコートの袖丈カット
こんにちは
今日の商品はこちらのハーフコート

ベージュ色のせいか柔らかな印象で
春先にも着られそうな一品です

まだそんなに回数着られてないようで
ピンと張りのある綺麗な状態です

今回のご依頼場所は袖先
袖丈のカットをしてほしいという事でした

実際に着てみていただくと
確かに長くて手を洗う時などに
袖先を水で濡らしたり、汚してしまいそうでした

ではカット後をご覧ください

全体的に4~5㎝ほどカットしてあります。
両袖の肩からや脇からの長さなども計ってみると
使用している革の部位の違いも影響してか
左右の長さも不均等に違っていたので

なるべく均一になるように調整しながらカットしました

ということで
先からきっちり同じ幅でカットはしてません

カット前後の写真を比べてみましたが
分かりますか?
ハンガーのかけ方が少し歪んでたのか
カット後は右が長く見えますが

実寸はほぼ同じ長さに調整できてます

before after
お客様に言われて気付きましたが
このコートには鹿革が使われていました。
鹿革は羊
より丈夫で


牛
より柔軟で軽い
という


バランスの良い革質なので
こういう大きな衣料品にはちょうど良い素材だと思います

まあその分高価になってしまうようですけどね・・・

鹿独特のなめらかで弾力のある肌触りと質感が
なんとも気持ちの良いコートでした

ハーフコート(鹿革)
袖先カット(両袖) 12000+税円
作業期間 2週間
今回は
着てみていただいたときに
右側の方が長かったので
左右均等でなく右を多めにカットする予定で受付け
コート自体のサイズを検証したうえで
全体のカット寸を調整しました

革製品は伸び縮する天然素材ですし
作業も人間のすることですから
仕立てあがっているコート側のサイズが
左右違うこともあります

また、身につける側も同じく天然素材の人間ですから

オーナー様自身の
左右の腕の長さが違うこともあります

ひねりてでのサイズ調整はその辺も踏まえて
そこそこいいバランスになるように配慮致しますので

ご検討中のみなさまは
しっかりご試着できるゆとりを持ってご来店くださいませ
