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2016年11月26日
エルメス、ヴィンテージトートバック「ヒマラヤ」を思い切り修理しました!(その3)
さあ今回でこの鞄の記事も最終回です!
長らくお待たせいたしましたー

こちらが仕上がりの全容です

ベージュ色の部分はすべてヌメ革を使用し、
どのパーツも元の厚みより気持ち厚めに仕上げ
常に負荷のかかるような部分には
強化用にナイロンテープを入れるなどして
オリジナルに近い仕上がりにすることと同様に
強度を上げることにも努めました



ここからしばらくは
各部位の仕上がり具合をご覧ください

いかがでしょう?

この写真の右上のほうの糸が切れているのは
お分かりでしょうか?

この部分には
持ち手をつなげるための金具がついているのですが
その金具を外すとこのように糸が切れていました。
おそらくこの金具を取り付けるための穴をあける際に
糸が切れてしまったのだと思います

元々この状態で、これまでほころんでませんし
手縫いでしっかり固まっている部分なので
少々ではほころばないでしょうが・・・

不具合につながる可能性を見つけてしまった以上
やはりこのまま見過ごす事も出来ず

手縫いで強化しておきました

修理の都合上スライダーを外して作業する必要があり
その際この下止めを取り除いて
必要な作業後、再度組み立てて
新しい下止めを取り付けるわけですが・・・
このファスナーの生地も乾燥でかなり弱っており

上記作業を慎重にしたにもかかわらず
生地に穴があき始め

仕方なく土台に近い色の革で補強して

何とか使える状態にまでもっていった
苦肉の策の跡なのです



仕上げた後で
「もっといい方法がなかったかなぁ?」
とあれこれ考えましたが
やり直しが何度も効くほどの耐性すら無い
生地状態だったため

この仕上がりでとどめておく判断となりました

いや~それにしても
下手したらファスナーを別のものに変えるしかない
危機的状態だったので

何とか今後の使用に耐えられるだけの強度を与えたうえで

元の形をとどめた状態で仕上げられてほっとしましたー

持ち主様のご要望のなかに
出来るだけオリジナルのパーツは残したいというのがあり
ファスナーもその一つだったので・・・ほんとによかったです

さて、つづいてこちら
マチ部分と青い革の部分ですね

あとで交換前の部品の写真も載せますが
やはり青い革部分も全交換しておいて正解でした

分解していく先からピリピリポロポロと劣化は進み

元には戻せない状態に自ら変化していってました

このマチも元の厚みより0.5㎜ほど厚いものを使用してます

その0.5㎜の厚みが
作業性をより困難なものにしてくれるわけですが

縫製する周辺だけ少し漉いて仕上げるなど
より丈夫でありながら
見た目も綺麗に仕上げるための工夫を考えながら
作業を進めていきました

オリジナルの場合
このマチ部分はすべて手縫いで仕上げてありましたが

今回の修理では
八方ミシンと手縫いの合わせ技で仕上げてあります。
理由は作業性をあげて
費用を抑えるためです





すべて手縫いで縫い上げれば
縫い目をきれいにそろえて

丈夫に仕上げることは出来ますが

その分手間もかかり費用も上がります



ただでさえ大掛かりな修理
手縫いでなくても高額な修理代になるため

抑えられるところは押さえたいということで
出来るだけミシン縫いで仕上げて
構造上ミシンで不可能な部分だけ、手縫いで仕上げました

そういった理由とひねりての技術力不足もあって

オリジナルのようなほれぼれする仕上がりにはかないませんが

まあこんな感じに仕上がりました

反対のマチもこんな感じです
このコーナー部分をきれいに仕上げるために
結構気を使いました

あとは、この金具の革ベルトへの留め方が、
なかなか繊細な作業を要求されるような精巧さだったため

新しく作成した革ベルトに、
同じような取り付け方で、
なおかつ金具に傷を付けずに移動させる

ということが困難なのと

金具裏の革部分にエルメスの刻印があるのを残したい
という理由で
こういう仕上げにしてあります


といまだに心に残ってますが
これが今のひねりてに出来るベストであります

最後に今回交換したオリジナルの革パーツたちをご覧ください。
長い間ご苦労様でした

それにしても今回のこのお品
その個性的なフォルムにも驚かされましたが
それ以上にあまりの劣化具合に驚くことばかりで
・・・たとえば
糸をほどこうとして糸目に目打ちを入れると

・・・たとえば
糸をほどこうとして糸目に目打ちを入れると
革のほうがプチプチ切れていくという

全体が首の革一枚で繋がっているような状態でした

新品時には丈夫な革も

劣化でここまでもろくなってしまうということを
あらためて感じることのできる
貴重な体験をさせていただきました

エルメスヒマラヤトートバック
交換パーツ
持ち手、持ち手付け根革ベルト一式
左右マチ
右側青色革部分
かぶせ留用ベルトの一部分 135000+税円
作業期間 約2か月
ここまでに度々申しておりますが
今回の商品は組み立て方も複雑で
「え!ここまでミシンなのにここは手縫いなの?」
と思うようなところが多々ありまして

本当にまたとない、いい勉強をさせていただきました

「次同じ作業をするなら、こうしたいああしたい
」

という思いも湧いてきておりますが・・・・
いやいや、そうそうこういうご依頼はないでしょうねぇ

それだけにこんなひねりてを信頼して任せてくださった方
ビアリッツの白川様には感謝するばかりです

え?どなた?と思われた方はこちらをご覧ください
ひねりてのご近所様で、
アンティーク商品などを取り扱う雑貨店のオーナー様です

今回のヒマラヤは
お店の商品として仕入れたものをご依頼いただきました。
そして納品後、
見事新しいオーナー様の元に嫁いでいったとのこと

またどこかの街角で再会できたらいいなぁ・・・

などと勝手に妄想が膨らむひねりてです

2016年11月19日
エルメス,ヴィンテージトートバック「ヒマラヤ」を思い切り修理しました!(その2)
今日は前回からの続きです

まずは作業内容の見積を出させていただき
予想されるリスク、仕上がりイメージ、作業方法等の詳細を
持ち主様にお伝えして、すべてご理解いただいたうえで
このご依頼を受けさせていただくことになりました

劣化状況からすると、リスクの高い

かなりの大仕事ですが・・・

ここまで来たら腹をくくるしかありませんよね

心して取り掛からせていただきましたよ



では作業内容をご紹介しましょう

こちらの商品、
革の劣化以外にも全体的に埃っぽく
汚れや黄ばみが出てきていたため
まずひねりてで分解して

交換予定のベージュの革パーツを取り外した状態で
一旦お客様に返却し
ご自身で馴染みのクリーニング店に依頼して

生地部分のクリーニングをしたあと
再度ひねりてに持ち込んでいただきました

これは最初のご依頼時から
お客様がご自身でクリーニングに出すと
希望されていたことなので
こういった段取りになりました。
お客様のご要望によっては
ひねりてがクリーニング店への依頼等の代行も行っております

クリーニング店から戻ってきた時の状態はこんな感じです

生地の黄ばみはなくなり、全体的に白くきれいになっています

大掛かりにパーツ交換する修理だったからこそ、できるお手入れですね

これが分解していない状態だったら
劣化の状況から考えて、
この鞄のクリーニングを受けてくれるお店を探すのは
難しいかと思います

最初に取り掛かったのは持ち手です。
かなり頑丈に持ち易く作られているだけに
同じように復元するのは大変そうなパーツです

元のパーツからサイズの割り出しもするため、
その構造や組み立て方を考えながら
慎重に分解していきましたよ

縫製はすべて手縫いで仕上げてあり、
中には半丸の芯が上下に、
その間には少し中央が盛り上がった平芯が配置してあり
合計5つのパーツで作り上げられていました
予想通り凝った構造です

中の半丸の芯はまだしっかりとして、粘りもある状態でしたので

そのまま使うことにしましたが
間の平芯は一番負荷のかかる
カンに取り付ける部分が弱ってきていたため

新たに作り直すことにしました

ただ、これが結構微妙なサイズ配分で作られてまして
形も厚みも全体に丸みを帯びており

直線でスパッといかないという点で、
なかなか手のかかる子でしたぁ





とりあえずサイズ配分や
組み立て方を確かめるために、こんな感じで試作をしてみました

革はB品ではありますが、
本番と同じようにヌメ革を使用して、
厚みや張り感が同じ状態で仕上がり具合を確認し

すべてのパーツの長さ、幅、厚み、漉加減などのベストサイズを決め
ベストな組み立て方も決めて本番に挑み
四苦八苦しながらも何とか仕上げました!!



と、今日はここまでです

仕上がり具合は次回に詳しくご紹介しますね

どうぞお楽しみに

2016年11月12日
エルメス、ヴィンテージトートバック「ヒマラヤ」を思い切り修理しました!”(その1)
今日は、
最近エルメスのヴィンテージトートバック「ヒマラヤ」の
かなり大がかりな修理を手掛けさせてもらいましたので
その内容を数回に分けてご紹介させていただきます

相変わらず無知なひねりては、初めて知った鞄ですが
知る人ぞ知るヴィンテージバックで

なかなか手に入りにくいレアものなのだそうです

その名も「ヒマラヤ」・・・確かに手が届きにくそうな名ですね

エルメスの中でも個性的で
カジュアルな装いにもしっくりきそうな
面白いデザインですね

価格はカジュアルではないでしょうが・・・

持ち込まれた状態は
修理屋の立場から率直に言わせていただくと
かなりの重傷でした

まずはその状態をご覧ください
ここまでご覧になってみて、いかがでしょう?
全体的にかなり乾燥している状態で
革パーツはすべてカサカサ、サクサクなかんじです

取り扱い方によっては裂けたり割れたりする危険があり
状態確認で触るのにも緊張しちゃいましたよー

さらに気になったのはこちらの部分

この青い革部分の修理は含まれてませんでしたが
ベージュのマチ部分を交換する際に分解したら
きっとこの青い革部分も
触らないわけにはいかないであろう劣化具合です



あとはよく見るとこんな修理跡がありました

ひねりてが予想するに
このマチ、両方とも今回持ち込まれた状態のように
入り口部分から破れ始めたために
破れた部分をきれいにカットして少し縮めた状態で
再度縫い留めたのではないかと思います

持ち主様としては
このレアものの鞄をエルメスの刻印を残しつつ
なるべく見た目を変えずに修理してほしいということでした

そしてひねりてとしましては
この鞄の全体の様子が分かった時点で
「これは安請け合いは出来ないぞ!」と緊張し

少し時間を頂いて

どこまでそのご要望にお応えできるものか
考えさせていただくことにしました

結果受付させていただくわけですが・・・
続きは次回にさせていただきますね

それまでどんな修理になったのか
あれこれ妄想してみてくださいませ

2016年11月05日
カープ優勝パレード!!
直前まで迷ってましたが、
やはり徒歩10分ほどのところで行われると聞いては
しかも今季引退の黒田投手も出席と聞いては
行かないわけにはいかない!!

と勝手に自分に言い聞かせ
本日営業日ではありますが
1時間ほどお店を閉めていってきちゃいましたよ~

優勝パレード



その間、ご来店もしくはお電話いただいていた方
ひねりてのわがままで
ご迷惑おかけしてしまって申し訳ありませんでした



そのお詫びと言ってはなんですが
パレードの様子をご紹介させていただきます

ネット情報で
平和大通りの鶴見橋手前が終着点と知り
そこがひねりてからいちばん近い場所だったので
てくてく歩いていってきました

その道すがらふと見上げると・・・

季節外れの鯉のぼり
他の窓辺にもちらほら見えました
カープ愛ですね

行くまでの道のりは京橋川沿いをずっと下流に向かうため
こんな感じでいいお散歩コースです

いいお天気のなか
この緑に包まれた心地よい道を進むと・・・
ちらほら見えてきました
同じ目的の方々が

ここは人だかりで見えそうにないなぁ

ここも遠いなぁ

ここは最適なんだけど・・・






いやいやデジカメを望遠にすれば少しは見れるはず!


ん!?







いかがです?

「さ、たっぷり楽しませてもらったから帰りましょ
」





「立ち止まらないで通行するだけにしてくださ~い!」

とスタッフさんの無情な声

それにしても素晴らしいお天気と、壮観な眺めです

ここをパレードするんですね



頭上には早くからパタパタ音のオンパレード
4機くらいは飛んでたような賑やかさでしたよ!
ふとビルの屋上を見ると
赤い観客が
こっちもなんか掲げてます
いいなぁ特等席ですねぇ

で、ひねりての居場所はというと・・・
う~ん遠いなぁ


と希望を捨てず待つこと20分くらいだったかな?

・・・・きた~

でもやっぱ遠い~
・・・遠いなぁ


なんか思ってた終点通り過ぎてこっちに近づいてくる?

お~結構しっかり前を通ってくれてる~

ってことで
左手で手を振りつつ
皆さまにお見せしたい一心で右手でシャッター押し続けたので
しばらく写真をお楽しみください

結局鶴見橋上が終点となっていたため
その手前のたもとにいたひねりては
思っていた以上に選手を眺めて堪能することが出来たのでした

ただ、逆光だったため
とってる最中は上手く撮れてるかどうかわからないまま
ひたすらシャッター押してたんですけどねぇ

皆さまにお見せできる程度の
そこそこな写真がとれててよかったです

実際の距離感はこんな感じ
手前のお二人はスタッフさん
後にいるファンのみなさんの視線を感じてか

自主的にしゃがんでくださいましたよ!
パレードスタッフの皆さま丁寧な誘導とお気遣い
ありがとうございました


と帰り始めましたが、
帰りはみんないっぺんに動き出すので
どこの道も渋滞でした

分かりにくかもですが、橋の上もずらっと人の波です

あとで聞いたら31万人越えの観衆だったとか・・・・
素晴らしいですね広島のカープ愛



最後に
黒田投手と新井選手
こっちに近づくことが分かったことに慌ててる間に

あれよあれよと通りすぎちゃってて

唯一撮れた写真がこれです・・・

ひねりての家宝にします
黒田投手20年間ありがとうございました

広島カープを愛してくれてありがとうございました



後に残る広島東洋カープ首脳陣、選手、スタッフの皆さま
来年の日本一を楽しみに、ひねりても頑張ります

あ~、いい野球シーズンでした

2016年11月02日
11月の店休日
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