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・ブログ内で、過去に修理した作業内容や価格
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価格や納期は変わります。
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実際にはご来店時点での消費税率で
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・当店は予約制ではありませんので
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その際は、携帯電話をお持ちの方には
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2021年04月29日
5月の店休日


GW5月3日(月)、4日(火)、5日(水)
は営業しておりますので
どうぞご利用くださいませ

2021年04月24日
ルイヴィトン 書類鞄の修理(その2)
こんにちは
今日は前回の続きです。
まずは分解した様子をご覧ください

これはかぶせという鞄の蓋部分を分解した様子です

持ち込まれたときから
根モモのカシメが片方外れていたのですが
そのカシメで止まっていた中のスチール芯が外れてしまっていますし
その影響でか、内側の紙芯も一部変形して弱っていました

(上写真の右側中央あたりの様子のことです
)

予定外ですが、
この紙芯も新しく交換することにしました

通常こういう仕事でもしてない限り
なかなか鞄の中の状態を目にすることもないでしょうから

この機会に根モモの裏がどんな感じになっているのか
じっくりご覧ください

ミシンの縫い始めと終わりの糸の処理は
ブランドや作業者によってまちまちですが
今回の場合、長めにカットした糸を
ボンドとナイロンテープで留めて処理してありました

こんな蝋燭のような樹脂製の芯(水色の棒状の芯)が入ってました

この持ち手の革パーツを参考に型紙を作成して
新しい革から切り出します

中央はミシンで縫えますが
両端は手縫いで仕上げることになり
なかなか手のかかる作業となります



元の持ち手の中央部分もミシン縫いで仕上げてありましたが
針孔を見るとまるで手縫いのような穴が開いていて
一瞬
となりました


独自調査の結果、こういう穴が開くミシン針があることがわかり
納得
勉強になりました~


今回はひねりて愛用の針で縫製しましたが
今後の参考にこのタイプの針を仕入れて
試してみようと思います

根モモについてはよく見てみると
片方だけ交換した修理跡がありました
どうしてわかるかといいますと・・・
こちらは今回ちぎれていた方の根モモ
こちらがもう片方の根モモ
土台の針孔跡が2重にあるし
根モモも縫いしろの幅がもう片方と違うところから
分かりますよね

それでも
革の色も質感もかなり近いものを使ってあったので
ぱっと見は全然わかりませんでした



さて、ひねりてでの仕上がりはと言いますと・・・
はい、また次回のお楽しみです

え~、早くみたい?

じゃあ、ちょっとだけね

2021年04月17日
ルイヴィトン 書類鞄の修理(その1)
こんにちは
本日のひねりては
雨上がりのキラキラした景色に囲まれて

気持ちよくお仕事させていただいております

さて、ではさっそく今日の商品です。
ちょこっと調べてみましたところ
セルヴィエット・コンセイエというタイプのようです

今回はちょっと内容が込み入ってますので
3回に分けてご紹介させていただきます

こちらのカバン
お得意様が経営される会社の従業員の方が
先輩から譲り受けられたもので
修理して使える状態にしたいと持ち込まれました

まず見てお分かりのように
根モモの革がちぎれて持ち手が片方外れています

左側のもう片方のねももも、カシメが外れかけています

埃のようなものがついています

よく見てみると
おそらく以前どこかで修理されたのでしょう
コバの色が赤茶色のところと
こげ茶色のところがあります

内ポケットと外ポケットに使われている合皮が劣化して
ベタベタボロボロの状態になっていて
その劣化物がほかの革部分について汚れてしまっていました

ということで
一筋縄ではいかないこの状態
どういう修理をさせていただくことにしたかは
また次回ご紹介しますね

Posted by ひねりて at
16:01
│Comments(0)
│修理(ほころび、革あてなど)│修理(持ち手関連)│修理(アレンジ)│LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)│鞄│修理(革部品交換、大物修理など│修理(傷跡メンテナンス、ミガキ他)
2021年04月10日
4月の店休日


29日の祝日は営業しております!

2021年04月10日
カバン持ち手の芯交換
こんにちは
本日はこちらの商品の持ち手修理をご紹介します

後ろの丸新持ち手の右付け根部分が折れて変形してます

これは中の丸芯が折れているか
長さが足りていないか
革が伸びているか・・・という原因が予想されますが
開けてみないとはっきりわからないので

5500円までかかる可能性があることにご了承頂いた上で
受け付けさせていただきました

で、こちらが仕上がりです

前側 後側
実際に分解してみたところ
やはり芯が革の長さに対して
短かい状態になっていましたので
この持ち手の長さにちょうど良い長さの

この持ち手の長さにちょうど良い長さの
新しい丸芯に交換しました

革部分は補強する必要がなく
持ち手の半分くらいの分解で仕上げられましたので
料金も抑えることができました



手提げかばん
持ち手の芯交換
(コバ手直し無し) 4400円
作業期間 1週間
こちらの持ち主様、昨年の秋に
遠方からご実家に帰省のタイミングで
まとめて6点ご依頼いただいたのですが
納期を急がれていないというお言葉に甘えて
まだ一つも納品できておりません



現在この商品を含めて2点仕上がっていて
あと1点、GWに帰省されるまでに
仕上げられたらいいなと思ってますが、どうかなぁ・・・



頑張ります!

2021年04月03日
ロングコートの裾カットといろいろ補修
こんにちは
早速ですが本日の商品です

ベージュの羊革製で春秋向きの使い易そうなロングコート
薄い羊革を使ってあるので
これだけの大きさでも軽くて着心地良さそうな一品です


ということでもありまして
全体に生地が裏打ちされていて
丁寧に作られてはいましたが

やはり長年の着用であちこち劣化が進んでいました

そして、オーナー様の一番の気がかりはこちら


前裾の2枚合わせて縫い留めている部分から

革が破れています


ということで
裾の破れ部分がなくなる程度までカットし

ボタンの破れ部は裏から補強後縫い留め
全体に乾燥が進んでいるため
しっかりと栄養を与えるメンテナンスを
させていただくことになりました

が、この前身ごろの裏をはじめ

あちこち伸び縮して変形しており
最初からてこずるであろう予感は
しっかり的中してしまいました

その悪戦苦闘の結果がこちらです

まず一目でお分かりかと思いますが
かなり色が濃くなりました。
これは、変形部分にアイロンをかけて形を整え
乾燥していた革に乾かす時間をとりながら
何度もタピールレーダーオイルを塗り
仕上げにレーダーフレーゲクリーム無色で汚れやすい
襟、袖口、裾周りをしっかりコートして仕上げることによって
変化した結果です

全体にシミ、皺、汚れはありますが
これもオーナー様が着用することにより刻まれた模様
ととらえれば
より愛着を持つことができるのではないでしょうか

そしてこちらはカット後の裾



前側と裏側の革のサイズが大きく違うために
かなりのたわみが発生している状態でしたが
あれこれ試して今回の仕上がりにたどり着きました

表側 裏側
最初の状態は
この裏の革の補強のために使われていた生地が
ほとんどはがれていて、
革の方は伸びて変形してしまった状態でした。
(これは修理後の写真です
)

本来ならすべて分解して、
裏の生地も新しく張り替えて作業をすれば
ピシッと決まる内容ですが
それをすると相当時間も費用もかかってしまいます



なので、今回はこの部分にアイロンをかけて
形を整えることにしたのですが
それがなかなかすんなりいかず苦戦しましたぁ

それでもなんとかここまで整えることができてよかったです

持ち込まれたときに破れていた部分には
あえて紫の羊革を使って補強して、
チラ見えした時にアクセントになるようにしてみました

裏革をとめる飾紐も紫にしてみました

ボタン部分の破れ部はこんな感じ

ボタン部分の破れ部はこんな感じ
表側

右の縫い目で表と裏の革を縫い留めてあったのですが
そこが破れていたので、
破れ部を裏からナイロンシートと革で補強した後
右の縫い目は裂け目を隠すために飾り縫いをし
左の縫い目で表と裏の革を縫い留めてあります

裏側
遠目に見たらこんな感じ

その他にも
左ポケット部の破れ修理や
ほころび縫い
裏革留めなどもしたのですが
写真撮り忘れてます

残念・・・

羊革ロングコート
裾カット
変形調整
左ポケット破れ部補強縫い
ボタンホール部破れ補強縫い3か所
袖口ほころび縫い3か所
裏革留め6か所
全体メンテナンス 35200円(税込み)
作業期間 1ヵ月
ここのところのひねりて状況の影響で
この方にも3か月お待ちいただいたのですが
なんとか春先のご使用タイミングに間に合ってよかったです

ナチュラルな風合いのこのロングコート
桜にも新緑にもよく似合いそうです


