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2021年04月17日
ルイヴィトン 書類鞄の修理(その1)
こんにちは
本日のひねりては
雨上がりのキラキラした景色に囲まれて

気持ちよくお仕事させていただいております

さて、ではさっそく今日の商品です。
ちょこっと調べてみましたところ
セルヴィエット・コンセイエというタイプのようです

今回はちょっと内容が込み入ってますので
3回に分けてご紹介させていただきます

こちらのカバン
お得意様が経営される会社の従業員の方が
先輩から譲り受けられたもので
修理して使える状態にしたいと持ち込まれました

まず見てお分かりのように
根モモの革がちぎれて持ち手が片方外れています

左側のもう片方のねももも、カシメが外れかけています

埃のようなものがついています

よく見てみると
おそらく以前どこかで修理されたのでしょう
コバの色が赤茶色のところと
こげ茶色のところがあります

内ポケットと外ポケットに使われている合皮が劣化して
ベタベタボロボロの状態になっていて
その劣化物がほかの革部分について汚れてしまっていました

ということで
一筋縄ではいかないこの状態
どういう修理をさせていただくことにしたかは
また次回ご紹介しますね

Posted by ひねりて at
16:01
│Comments(0)
│修理(ほころび、革あてなど)│修理(アレンジ)│LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)│鞄│修理(革部品交換、大物修理など│修理(傷跡メンテナンス、ミガキ他)
2021年04月03日
ロングコートの裾カットといろいろ補修
こんにちは
早速ですが本日の商品です

ベージュの羊革製で春秋向きの使い易そうなロングコート
薄い羊革を使ってあるので
これだけの大きさでも軽くて着心地良さそうな一品です


ということでもありまして
全体に生地が裏打ちされていて
丁寧に作られてはいましたが

やはり長年の着用であちこち劣化が進んでいました

そして、オーナー様の一番の気がかりはこちら


前裾の2枚合わせて縫い留めている部分から

革が破れています


ということで
裾の破れ部分がなくなる程度までカットし

ボタンの破れ部は裏から補強後縫い留め
全体に乾燥が進んでいるため
しっかりと栄養を与えるメンテナンスを
させていただくことになりました

が、この前身ごろの裏をはじめ

あちこち伸び縮して変形しており
最初からてこずるであろう予感は
しっかり的中してしまいました

その悪戦苦闘の結果がこちらです

まず一目でお分かりかと思いますが
かなり色が濃くなりました。
これは、変形部分にアイロンをかけて形を整え
乾燥していた革に乾かす時間をとりながら
何度もタピールレーダーオイルを塗り
仕上げにレーダーフレーゲクリーム無色で汚れやすい
襟、袖口、裾周りをしっかりコートして仕上げることによって
変化した結果です

全体にシミ、皺、汚れはありますが
これもオーナー様が着用することにより刻まれた模様
ととらえれば
より愛着を持つことができるのではないでしょうか

そしてこちらはカット後の裾



前側と裏側の革のサイズが大きく違うために
かなりのたわみが発生している状態でしたが
あれこれ試して今回の仕上がりにたどり着きました

表側 裏側
最初の状態は
この裏の革の補強のために使われていた生地が
ほとんどはがれていて、
革の方は伸びて変形してしまった状態でした。
(これは修理後の写真です
)

本来ならすべて分解して、
裏の生地も新しく張り替えて作業をすれば
ピシッと決まる内容ですが
それをすると相当時間も費用もかかってしまいます



なので、今回はこの部分にアイロンをかけて
形を整えることにしたのですが
それがなかなかすんなりいかず苦戦しましたぁ

それでもなんとかここまで整えることができてよかったです

持ち込まれたときに破れていた部分には
あえて紫の羊革を使って補強して、
チラ見えした時にアクセントになるようにしてみました

裏革をとめる飾紐も紫にしてみました

ボタン部分の破れ部はこんな感じ

ボタン部分の破れ部はこんな感じ
表側

右の縫い目で表と裏の革を縫い留めてあったのですが
そこが破れていたので、
破れ部を裏からナイロンシートと革で補強した後
右の縫い目は裂け目を隠すために飾り縫いをし
左の縫い目で表と裏の革を縫い留めてあります

裏側
遠目に見たらこんな感じ

その他にも
左ポケット部の破れ修理や
ほころび縫い
裏革留めなどもしたのですが
写真撮り忘れてます

残念・・・

羊革ロングコート
裾カット
変形調整
左ポケット破れ部補強縫い
ボタンホール部破れ補強縫い3か所
袖口ほころび縫い3か所
裏革留め6か所
全体メンテナンス 35200円(税込み)
作業期間 1ヵ月
ここのところのひねりて状況の影響で
この方にも3か月お待ちいただいたのですが
なんとか春先のご使用タイミングに間に合ってよかったです

ナチュラルな風合いのこのロングコート
桜にも新緑にもよく似合いそうです



2021年03月06日
ムートンジャケットの破れ部分を革で補強
こんにちは
今日の商品はこちらのムートンジャケット

詳しくないので説明できませんが
なんだかレアな逸品のようです

今回のご依頼場所はこちら

なかなか派手に破れとってですね




では仕上がりです


これだけの革を貼ると






オーナー様の気になる点はこちらだけでしたが
ヒネリテ的にみると、この辺全体に危険地帯

裏からちょっと押しただけでもピリッ

と亀裂が入ってきそうなくらいの劣化状態でした

まずは全体的に劣化が進んでいて
今回修理をしても
また別の部分に破れや亀裂が発生する可能性が高い
ということをご理解いただいた上で
今回はこの袖部分だけ修理させていただくことにしました

で、あれこれ悩みましたが
複雑に破れていたこの部分には
ナイロンテープをボンドでしっかり貼り付け
必要な部分を縫い留めて補強をしました

その後
この部分を大きく覆うように新しい革を張り付け
縫い留めて仕上げました

修理の詳細はすべてお任せいただいたのですが
革は脇下からすべて覆うように縫い留めました
どうしても張りが出て着心地も変わってしまってはいますが
強度はしっかりあげられています

ムートンジャケット
左袖破れ部補強+革カバー修理 12000+税円
作業期間 2~3週間
やはりこのお方にも
約3か月お待ちいただいてしまいましたが
お帰りの際に
お願いしてよかったの一言をいただけて
とてもありがたかったです

また来シーズン、活躍してくれますよう願っております

2021年01月16日
Dr.Martens ブーツのファスナー交換他
こんにちは
さあ、今年お初の修理ご紹介投稿です

早速行きましょうか

今回はおそらくこのブログ初の靴修理をご紹介します。
あのドクターマーチンさんです




そして全体的に革も傷みが進んでます

ファスナー交換はもちろんですが
とてもお気に入りのブーツで長年履き続けているのだけど
このタイプのブーツはもう販売されておらず
出来るだけ長く愛用し続けていきたいので
それを踏まえた修理をしてほしいとのこと

確かにデザインもライニングも個性的で
とてもかわいいブーツです

ということで
今回はご希望のようにファスナーを交換し
全体に傷んでいる革をメンテナンスして仕上げることにしました

では仕上がりです

革ひもだけでなく金具の部分から移動させました

受付時には気づいてなかったのですが

ファスナー裏の合皮のライニングパーツの劣化がひどく

そのまま使用するのは困難で
今後長く履かれるにもよい状態でないと判断して

作業途中に相談し、追加で交換させていただくことにしました

カラカラパキパキ状態のライニングパーツ



これも新しく交換してあります。
全体メンテナンスは
タピールレーダーザイフェで水洗いをし
しっかり汚れを落とした後
レーダーオイル、レーダーフェットをたっぷり塗りこんで
最後にレーダーフレーゲクリームで
がっちり全体を保護して仕上げてあります



ドクターマーチンブーツ(1足)
ファスナー交換(15㎝)
ライニング合皮パーツ交換
全体メンテナンス(洗い+磨き)
ジャンパーホック交換 21000+税円
作業期間(作業待ち時間含まず) 1ヵ月
この寒い冬
オーナー様の足元を守るため
せっせと活躍してくれていることを願ってます

ここで一つだけお断りさせていただきます

ひねりてでは
靴修理に関しましては
靴底にかかわらない縫製修理のみさせていただいてまして
靴底にかかわる修理は一切受付できず
他のお店をご紹介させていただいておりますので
その点どうぞご理解のほどお願い申し上げます

2020年11月28日
革ジャケットへ飾りステッチ
こんにちは
今日はこちらのシンプルなジャケットの
アレンジをご紹介します

黒い革に金具やポケットがバランス良く配置された
シンプルながらも個性的なおしゃれなジャケットですが
オーナー様には何か物足りないらしく

今回赤糸を使って
袋縫いでふわっとしている端を落ち着かせる
という効果も兼ねて
あちこち縁取りを施させていただきました

before
after
前立て
before
after
ポケット
革ジャケットに飾りステッチ
襟、ポケット、前立て 13500+税円
作業期間 約1週間
最初はポケットにも襟にも1ラインだけ入れていたのですが
引き取りに来れた際に、襟に2ライン追加し
再度引き取りに来られた際に、ポケットに3ライン追加して
この仕上がりになりました

ご自身曰く、派手好きだそうです



最終的に納得いただけて良かったです

2020年11月21日
ルイヴィトンパスケースのクリアシートを交換他
こんにちは
さっそくですが、今日の商品をご覧ください

クリアシートが劣化して破損しています
遠目にわかりにくいですが
縫製部分も糸がすり減ってなくなってるところがあります

ということで
今回はクリアシートを2枚交換し
縫製部分をすべて縫い直して
コバも仕上げなおしました

では仕上がりご覧ください

良く擦り切れる部分もこの通り

ルイヴィトンパスケース
クリアシート交換(2枚)
縫製部分縫い直し
コバ仕上げ直し
部分補強あり 9000+税円
作業期間 2~3週間
こちらのパスケース
持ち主様のお子さんが使うというので
その前にメンテナンスで持ち込まれたのですが
親子2世代で物を引き継いでいく感じ
素敵だなぁと思います

これから長くご愛用いただけますように

2020年11月07日
ルイヴィトン長財布をしっかりメンテナンス
こんにちは
今日はこちらの商品
ルイヴィトンモノグラムの長財布です

材料確認した後で
ちょっとしっぽが出ちゃってますが
気にしないでくださいね

オーナー様のご要望は
この小銭入れの内張を何とかしてほしいということでした

これは合皮が劣化してますので
この内張を新しい素材に交換します。
その場合、この左右の縫い留め部分を
分解するひつようがあります

で、ここまで分解するなら
まだ使用はできるものの
汚れてきていて、いずれ生地が破れてきそうなファスナーも

交換したほうがよさそうということになりました

他の部分を拝見すると
このファスナーもそろそろ生地が破れてきそうな状態でしたので

ここのファスナーも交換します

そして、モノグラムのコバがはがれてきているので
再度磨きなおしてコバ仕上げもします

では仕上がりです

この本体のファスナーは
通常サイズよりも生地の幅が広いタイプが使われていたため
幅広のファスナーを仕入れての作業となりました

オーナー様の了承を得て元の赤茶色ではなく
ひねりてに常備してある濃茶のファスナーを使用しました

内張はこんな感じ

オーナー様セレクトで

そしてこのお財布劣化場所ナンバーワンといってもいい




ラベンダー色の豚革、スムース面を使って張り替えました

この部分、修理前の写真はありませんが
擦れて色剥げして白くなっている部分が数か所あり
(主にへこみがある部分です)
部分染を施してあります

折曲部の両端は、モノグラムが割れてき始めていたので
内側に補強をして、縫製、コバ仕上げをしてあります

ルイヴィトン長財布
本体ファスナー交換
小銭入れファスナー交換
小銭入れ内張交換
モノグラム折曲部補強縫い
モノグラムコバ仕上げ
内張部分染
磨き 34000+税円
作業期間 約1ヵ月
ラベンダーの内張がいいアクセントになって仕上がりました

これから小銭入れを開けるのが楽しくなっていただければ
嬉しいです

お渡し時にオーナー様の口から零れ落ちた
「待ったかいがあった・・・」

の一言が、じわじわ~っと、時間をかけて
ひねりての心に沁みわたってきております

ありがとうございました

Posted by ひねりて at
16:19
│Comments(0)
│修理(ほころび、革あてなど)│修理(ファスナー)│LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)│財布│修理(革部品交換、大物修理など│修理(傷跡メンテナンス、ミガキ他)
2020年10月16日
バーバリーショルダーバックのストラップカット+補強
こんにちは
今日の商品はこちら
バーバリーのショルダーバックです

軽くて、たっぷり入って使いやすい
オーナー様のお気に入りだったそうですが

長年のご使用で全体に傷みが進み
ストラップの付け根もこの状態です

弱っているうえに
一部裂け始めていて
このまま使用するのは不安があるということで
今回はこの付け根をカットして
新しい革で作成補強をすることになりました

その際に
付け根近くの劣化部分も
使用に差し支えない程度にカットすることにしました


近い色合いの新しい革でループを作成し
元のストラップに挟んで仕上げてあります

内側にはベルト芯を入れ込んでありますので
この部分は元以上に丈夫に仕上がってます



バーバリーショルダーバック
ストラップ付け根カット+補強修理 4000+税円
作業期間 1週間
こちらのカバンは
不具合を見つけてからしばらくの間
捨てるに捨てられず

が、どこに頼めばよいかもわからずで

進路の決まらないまま
車の中で眠らせていた逸品だそうですが

今回やっと
元気になってオーナー様のもとに再就職できました
今頃生き生きと働いてくれていることでしょうね

2020年10月03日
TUMIブリーフケース根モモ補強縫い
こんにちは
昨日は満月綺麗でしたね

大好きな季節に本日もご機嫌です

では今日の商品
TUMIのブリーフケースです。

ひねりてではもうお馴染みの常連さんですね

それだけ修理してでも長く愛用したいと思えるくらい
TUMIファンの方が多いという証でもあるし
適時修理すれば長く使用できるくらい
耐久性のある商品ということでもあると思います

今回のご依頼場所はこちら


土台の生地もほころんで
革も一部破れかけています

反対側はまだ大丈夫ですが
ちょっと糸が弱って不安定な感じでした

ということで、
今回は分解なしで裏に貫通させて
元にない部分にも縫い目を入れることで
しっかり丈夫に固定しました!



before
after
反対側も同じようにしっかり補強してあります!

before
TUMI根モモ補強縫い(裏貫通仕上げ)
2か所 2500+税円
作業期間 3~4日間
こちらのカバン
内側に厚いスポンジが入ったタイプだったため
ミシンで縫えるぎりぎりの厚みとなりましたが

なんとか縫い留めることができました!



同じような修理でも鞄の構造、土台の厚みによっては
同じように貫通して仕上げることができない場合もありますので
まずは状態を確認させてくださいませ

尚、現在大きなご依頼などが集中してまして
納期が通常より1ヵ月以上かかる状態となっておりますので
その点、どうぞご理解の上
ご利用いただきますようお願い申し上げます

2020年09月26日
エルメスの折財布をしっかりメンテナンス(後編)
こんにちは
今日は前回の続きの仕上がりをご紹介します

半分以上分解して
縫い直しをしてあるのですが
まずはどんな感じかご覧ください

このファスナーの下側のラインを縫い直してあります
この小銭入れの中はグレーの汚れがべったりついてましたが
クリーナーで拭きあげて、こんな感じになりました

ベルトは芯交換して縫い戻してあります
before after
コバは内側以外すべて磨きなおしてます
こちらのお財布
ミシン縫いと手縫いを使い分けて仕立てられてまして
今回組み立てなおす際も
その通りにミシンと手縫いを使い分けて仕上げました

ここはミシン縫いです
こっちは手縫いです
同じく手縫いです
そしてこのパーツだけは新しく交換しました
今回使用した糸はオリジナルにできるだけ近い色合いと太さのものを
特別に仕入れましたがいかがでしょう?

上の写真の縦のラインは新しい糸
横のラインは元のオリジナルの糸です。
かなり近い糸で仕上げられたので、うまくなじんでいます。

今後使用していかれるほどに、より馴染んでいくでしょうね

HERUMES
ベアンコンパクト
ほころび縫い7か所
ベルト芯交換
コバ塗りなおし
全体クリーニング 36000+税円
作業期間 約1ヵ月
持ち主様は、ご依頼時に
交換パーツ用の革をずいぶん迷いながら選ばれていましたが
また長い付き合いしたいと思うからこそ
それだけ迷われたのでしょうねぇ

今回の仕上がりを見て、満足いただけて一安心です

Posted by ひねりて at
16:24
│Comments(0)
│修理(ほころび、革あてなど)│修理(アレンジ)│HERMES(エルメス)│財布│修理(革部品交換、大物修理など│修理(傷跡メンテナンス、ミガキ他)