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2014年05月17日
BREE書類鞄、擦り切れ補強修理と持ち手等交換 その3
いいお天気ですねぇ

カープも好調をキープしてくれてるし

お蔭でひねりても気持よくお仕事できております



さあでは、今日も前回の続きですね

今度はこの部分

前
横
後

最初にもお伝えしましたが、この鞄は
分解しても、組み立てるのが大変困難な構造になっているため
今回は分解しないで出来る方法で作業させていただきました

底の擦り切れ部分を全体的にカバーできて
なおかつ見た目にも馴染み

マチのファスナーの使い勝手にも問題が生じないように

オーナー様と相談しながらこのようなデザインに決めましたが
いかがでしょう?

この方法だと
底の部分は本体に縫いつけることが不可能なので
先に飾りステッチを入れておいて
本体へ出来るだけ接着しておいたあと
このように3か所にカシメを打つことでしっかりと留めてあります

底以外の前、横、後の部分は
3回に分けてミシンで本体に縫いつけてます

と言ってしまえば簡単ですが

この鞄自体、厚い革を使用しているうえに
内張りとの間にはスポンジのクッションが入っており

そこにさらにこのカバーを足して縫うというのは
かなり厚みが出て縫いにくいものでした

というわけで今回の修理のなかで
この底カバー取り付けの作業が一番の難関でした



その他の修理は以下の通りです

背面底近くにあるファスナーの引手がとれたところに
革引手を作成とりつけています。
もともとは金属製の引手がついてましたが、
同じようなものを取り付けるにはスライダーごと交換する必要があり
構造上高額になってしまうので、
一番簡易的にできる方法で修理してます

場所的に目立たないところである上に
引手をファスナーのカバーに入れ込めば(上写真右)
ほとんど見えないので気にならない感じです

一方でこちらも同じように革引手を取り付ける予定でしたが
スライダーの構造が上記のものとは違って
同じ革引手を良い具合に取り付けることが出来ない
ということを作業中に気づき

急きょスライダー交換へと変更して以下のような仕上がりになりました。
左マチ(修理した側) 右マチ
修理したのは左マチのほうです。
この部分に関しては
スライダー交換がスムーズに作業出来る構造だったので
料金を追加することなく作業変更させていただけました

こちらも結果的には
遠目に似た仕上がりに出来たので良かったです

あと、こちらは鞄の中の仕切りについている
面ファスナー(マジックテープ)のループ側ですが
劣化して外れかけていたので新しく交換しています

元より大きいサイズのものを裏に貫通させて縫い付けました。
こちらは面ファスナーのフック側が先についたベルトの付け根で
内張りへの取り付け部分がほころんでとれかけているのを
縫い留めました。
この作業
持ち手の取り付け時に分解したついでに
ちゃちゃっと縫い留められると予想して受け付けたのですが・・・
これまた予想外の構造になっておりまして、
予定通りの作業は出来ませんでした

文章でのその説明は
ひねりてにはちょっとうまく出来そうにないので省きますが
かなり冷や汗かきながらの作業内容となりました



最終的には予定より丈夫に縫止められたので一安心です

裏は外ポケットの内張り部分に貫通させてます

同業者の方ならこれがどういう状況であったか
察していただけるのではないかと思います

そんなこんなの手に汗握る展開だらけの作業を経て
完成に至ったわけであります

最後にコーナー部分など全体に色が剥げているところが
目立たなくなるように黒い顔料を添付し
革への栄養とつやも与えて仕上げてあります

BREE書類鞄
持ち手、根ももX2交換
底角革カバー(両サイド)
スライダー(引手付)交換
革引手作成取り付け
面ファスナー交換X1
ベルト付け根ほころび縫い
全体色はげ部分、着色処理 67000+税 円
納期(革仕入あり) 約2か月
今回はほんとに初めてのことと予想外のことだらけで
とても貴重な経験をさせていただきました

この鞄を分解してみて感じたのは
かなり厳重に頑丈に作成されているなということで
さすがBREEさん
しっかりいい仕事をされてました

ただ、今回の修理に関しては・・・
それが大きな障害になってくれちゃいましたけどね~



これからこの鞄が1日でも長く
オーナー様のもとで活躍してくれることを切に願います

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